いぬのいる島

日々、散歩しては迷っている

3月14日(木) 春の気配を街並みにみる ゆっくりした休日

 

早朝に寝入ったのに朝8時前には目が覚めた。相変わらず長く寝るのは苦手だ。今日は仕事は休みだし多少頭はぼーっとするが、あとで昼寝しよう。

 

パートナーは出勤時間直前だった。彼女を送り出して、コーヒーを飲み、日記を書く。体調が悪かった日の日記を書いたので、「調子悪くて当たり前」的な1日の行動を設定してみる。ゆっくりしよう。

 

久しぶりに『カラマーゾフの兄弟』の続きを読む。ついに最終章、長男ドミートリーの裁判に突入した。裁判傍聴記のように綴られていて面白い。本を読んでいると、パートナーから連絡があった。「今夜は外食にしよう」という提案だった。同意の連絡をして、読書を続けようとしたが、文章が頭に入らなくなって何度も同じ行を読み直す。限界なのでベッドで横になる。

 

 

仮眠をとって多少頭がすっきりしたので、支度をして、出かけることにした。先日Amazonで買った商品の部品が揃っておらず、このままでは使えないので返品手続きをしていた。その荷物をコンビニに持ち込む。もちろん外出前にSpotWORKのマップを確認するが、近くに作業依頼はなかった。帰り道の途中、なか卯で坦々うどんをすすって、スーパーに寄る。

 

帰宅し、洗濯機を回す。そしてマンションの駐輪場から自転車を部屋まで運んできて、ハンドル部分のバーテープを新品に交換した。ハンドル部分のテープがボロボロになっていたので新しいバーテープを買っていたのだけれど、作業が面倒でやっていなかった。このTREKというメーカーのロードバイクは、大学生のときに清水の舞台から飛び降りる覚悟で買ってから(それでもお店の中では一番安い価格帯のバイクだった)、故障しては修理して乗り続けている付き合いの長い自転車で、最近はバッテリー運搬作業の相棒だ。「放っぽっててごめん」と思いながらバーテープを巻き直して仕上がりを確認すると、テープとテープの間に隙間ができており、自分の作業の雑さに落胆する。「またすぐにボロボロになったら、すぐに巻き直すからな」と自転車に心のうちで約束して、隙間を隠すためにビニールテープをあてがった。

 

洗濯物を干して、カレーの下拵えをする。明日は仕事なので、今日のうちに下拵えをして、明日調理をしておこうという魂胆だ。下拵えといっても具材を切っておくだけなのだが、玉ねぎを冷凍しておくと炒めるのが楽なので、フリーザーバッグに入れて冷凍庫へ。

 

また『カラマーゾフの兄弟』を読んで、家を出た。四条烏丸大垣書店で尹雄大著の『句点。に気をつけろ』を買った。それからマップを開いて三条通タリーズコーヒーへバッテリーの補充に向かった。18時になっても外は明るく、今日は天気がよくて暖かいからか、京都の街中の人通りが多い。心なしかみな表情が明るい気がする。わたし自身が春の気配に喜んでいるからそう見えているだけかもしれないけれども、暖かくなるのは動物として嬉しい。

 

三条通タリーズコーヒーは、繁華街近くの道に面する路面店なのでいつも混んでいて、席が空いていないことも多いのでわたしはあまり利用したことがないのだが、バッテリー作業を理由に久しぶりに店に入った。お店の人に挨拶をして作業を済ませ、空いている席を見つけたのでコーヒーを飲むことにした。アイスコーヒーの一番小さいサイズでも、いま補充したバッテリーの報酬よりも値段が高くて心のなかで苦笑する。

 

席の周りでは、タブレットに顔を近づけて熱心に作業をしている男性、ふたり向かい合ってどうやら恋愛相談をしているような大学生くらいの女の子、イヤホンをしてスマホをみる若い男性、仕事終わりなのだろうスーツのまま漫画を読む女性がいて、みなそれぞれの時間を過ごしていた。

 

わたしはゆっくりと先ほど買った『句点。に気をつけろ』を読もうと思ったのだが、パートナーから「もうすぐ仕事終わる」と連絡があったので、合流するためにコーヒーを一気飲みしてすぐに店を出た。

 

夕食のお店は、以前から気に入って通っていたピザ屋さんが移転オープンしたというので行ってみたのだが、予約で満席とのことで入れなかった。さすがです。しかし、ここまでは想定内。今度ちゃんと予約をして訪問しようと彼女と固く誓い合って、別のお店へ。

 

東山三条の人気店「NISHITOMIYA」へ。ここも満員で入れない可能性を前提に飛び込んでみたが、幸運にも席があって入れてもらえた。普段はあまり座らない奥のお席へ。メニューの書かれた黒板を前にふたりで注文を提案し合うが、会議は紛糾した。喧々諤諤(ふたりしかいないが)の議論の結果、「ウフマヨ」「焼きパプリカのバーニャカウダソース」「ポルケッタと菜の花のオイル蒸し」に「フォカッチャ(ローズマリー)」の4点を注文して、余裕があれば名物の「コロッケ」か「しらすとレモンのオムレツ」を追加するという案で議決された。

 

少ない人数でも、大変そうな表情は見せず物腰柔らかな接客をしてくれるスタッフの方々が見ていてとても気持ちいい。そして次々と運ばれてくる料理はとても美味しい。

 

「ウフマヨ」のマヨネーズソースの丸味は、普段食べているマヨネーズがどれだけ塩の刺激で食をすすめているのかを教えてくれる。「焼きパプリカのバーニャカウダソース」は見た目も綺麗でまるで現代美術の作品のようだとはしゃぎながら写真を撮った。「ポルケッタと菜の花のオイル蒸し」もハーブの効いたポルケッタは当然として菜の花も超うまい。菜の花のオイル蒸しだけであと3皿は食べたい。そして「フォカッチャ」である。わたしたちはこれが大好きで、来店したら必ず注文する。ふわふわの生地の奥からやってくる優しい甘みがたまらない。なにもつけずに食べるのが一番美味しい食べ方だと確信している。もちろんこの流れで「しらすとレモンのオムレツ」を追加注文。満足しました。ごちそうさまです。

 

おいしくて美しい「焼きパプリカのバーニャカウダソース」

 

帰路、21時頃でも人通りが多い。春だなあ。家に帰ってすこしゆっくりしてから風呂に入った。テレビで「いろはに千鳥」をやっていたので見る。パートナーは先に寝たので、わたしは『句点。に気をつけろ』を読んで、眠くなってきたので0時前に就寝。