いぬのいる島

日々、散歩しては迷っている

4月4日(木)  明日覚えてなくたって、いい夜を重ねていく

 

今日も昼から仕事だったので、朝はゆっくり。コーヒーを飲んで、トーストを焼く。今日もパートナーはすでに家を出たあとだった。昨日の天気予報では今日は雨と言っていたが、変わったようで今日はなんとか降らずにもちそう。洗濯をする。

 

洗濯機を回しながら、わたしはまたYoutubeでダンスの動画を見たり、SNSを見たりとダラダラと過ごす。ちょっと日記も書いた。そして昨日と同様、今日もいつの間にやら支度をしなくてはいけない時間になったので、着替え、お昼ご飯にレトルトカレーを食べて家を出た。

 

今日の仕事も非常に忙しくて、なんだか春というか、新年度の到来を感じる。世間が賑わっていると言いますか。まあ京都市の中心部で働いているので、盛況な観光地の様子を見ているとそんな気がするだけかもしれないが。

 

 

仕事が終わると、夜10時。明日は休みなので、今日はバッテリー作業を頑張りたい!と思ってマップを開くが、作業依頼は全然出ていない。しかたがないので繁華街のほうに点在している少個数の依頼をひとつずつこなしていくことにする。まずは河原町四条の焼肉屋さんへ補充を4個。このお店はチェーン店で、京都にはいくつかあるお店なのだが、特にこの日わたしが補充に行った店舗は繁華街のど真ん中の交差点にあるのでとても看板が目立つお店で、ずっと存在は知っていた。わたしが京都に来た15年前からずっと看板だけを見てきたお店だ。初来店がまさかバッテリー作業になるとは。店舗がビルの2階にあることも知らなかった。作業自体はレジ横にあったスタンドに無事に補充してあっさりと終了。

 

次はバッテリー回収の依頼で、木屋町四条のステーキ屋さんだ。ここはもうこの界隈にくるときにはよく作業をするようになった個人的お馴染みのお店だ。しかし、おなじみになるまではこのお店だってバッテリー運搬をしていなかったら一回も行かず、存在にも気が付かずに通り過ぎてしまうお店だった可能性が高い。もちろん、必要がなかったのだからそれでいいという考えかたもあるだろうが、わたしはこういうことを知るためにこの遊びをしているので、こういう「あることは知っていたけど」や「こんなお店があったのか」をけっこう楽しんでいる。

 

しかし、まだこの時間帯はあまり作業依頼も出ていないので、このあたりで切り上げてお酒を飲みにいくことにした。一昨日行ったばかりだが、西木屋町のレボリューションブックスへ。22時前くらいだったろうか。知り合いがカウンターで飲んでいて、みなさんと窓から見える桜に酔いも回って調子よく話をした。わたしが映画が好きなのでみんな映画の話をしてくれる。これがたまらなく楽しい。

 

 

瓶ビールを飲みながら、「ソーセージの吟醸粕漬け焼き」と「ポテトサラダ」をいただいた。どちらも美味しい。楽しくて、結局ほかのお客さんが帰ってからしまってわたし1人でダラダラと飲んでしまった。遅くまでありがとうございました。

 

うますぎるレボの「ソーセージの吟醸粕漬け焼き」

 

それから帰るのだが、酔って気持ちがよくなったわたしはここでもう一軒行ってしまった。近所にあるRUTUBO第二燻製工場へ。近所にいいお店があるのはありがたいのだが、便利すぎてついでに寄って飲んでしまう。こちらもいいお店で料理もお店の接客もその周りのお客さんもよいので、ビールとハイボールで酔っ払う。この日は五目ひじきで飲んだ。いつもメニューに載りきらないほどのいろいろな美味しい肴があるのだが、わたしは地味目の肴が好きなのでこういう料理ばかりを頼んでしまう。しかし、これがうまい。この日も店主のLさんもPさんもよくしてくれて、後半ほとんど何を話したか覚えていないけど、楽しい時間を過ごさせてもらった。

 

酔ってブレブレのRUTUBO第二燻製工場の写真

 

わたしは酒に酔うと細かいことを忘れてしまうのだが、その時間が楽しかったか楽しくなかったかは体感として覚えている。そして、わたしは酔っ払うと基本的に楽しい気持ちになるので、お酒に酔って記憶が不確かでも体感として楽しかったという感覚がわたしの体に残っているのだ。ずっとこういう夜を重ねて生きていきたい。まわりにご迷惑をかけないように気をつけながら、この楽しい夜を一枚ずつ羽織って生きていきたい。

 

家に帰るとパートナーがまたこたつに刺さって床で寝ていた。わたしはまたYoutubeでダンスの動画を見ながらソファーで寝落ち。起きたら早朝で、若干の宿酔の気配も抱えながら、熱いシャワーを浴びた。

 

4月3日(水) おじさん、ダンスに目覚める

 

昨夜ワインでひどく酔ってしまったので宿酔も覚悟していたが、意外に大丈夫。ただもちろん体調は芳しくなかったのでやはり飲み過ぎはよくないなー。でも、わかっちゃいるけどやめられない。

 

 

今日は昼からの仕事だったので、ゆっくりと起きた。コーヒーを飲んで、トーストを焼いて食べる。最近、最近オリンピック種目になったことでメディアで見る機会が一気に増えた「ブレイキン」の動画を見るのだがブームだ。わたしが若いころは「ブレイクダンス」と呼ばれていた。いまYoutubeにあるダンス動画は、映像としての質が高くてとてもおもしろい。朝はずっと動画を見ていた。

 

するとすぐに仕事の時間になったので支度をして、家を出た。きょうは雨が強く降っていたので、傘をさして歩いて出勤だ。昨日よりはすこし冷え込んだので、服を少し厚めに着込んだのだが、歩いているうちに汗をかいてしまった。春は寒暖差が大きくて、衣類の調節が難しい。出勤しただけなのに汗だくになりながら業務を始める。

 

今日の仕事はとにかく忙しかった。疲れ切って退勤。一応、SpotWORKのマップは開いたのだが、作業の依頼はほとんど見当たらないし、外はどしゃ降りで今日はバッテリー作業は休みにする。雨で服もリュックもびしょびしょになった。帰りに近所のスーパーに寄って100円の厚揚げと80円のネギを買う。きょうの晩酌の食材だ。

 

帰宅して、厚揚げをトースターに入れて表面に焼き目をつける。そこに大量のネギと鰹節、揚げ玉をかけてお好み焼きソースとマヨネーズで厚揚げのお好み焼き風の完成。疲れて帰った日のおつまみこれくらいでいい。ビールを飲みながら、厚揚げをつまみ、日記を書く。パートナーは床に寝転がってうたた寝していた。

 

完全に疲れていたので、そのままYoutubeブレイクダンスの動画を見ていたのだが、そのうちダンスの練習方法などの動画が流れるようになった。ちょっとやってみたくなり、突然のダンス練習開始。夜も遅くなっていたので、できるだけ音を出さないようにして練習をしていたらパートナーに「危ない」と止められてしまった。うう、躍らせてくれ。

 

そんなことをして遊んでいたらあっという間に0時を回ってしまった。シャワーを浴びて、1時すぎに就寝。

 

 

わたしはもういい歳したおじさんなのだが、最近バッテリー運搬作業をして歩いたり自転車に乗ったりと、少しずつ運動する習慣がついてきたからか、最近はもっと体を動かしたいと思うようになってきた。もちろん暖かくなってきたことも関係があると思う。

 

また意識をもっと身体へ向けたい感覚が自分のなかに生まれてきた。この間の恵文社での『句点。に気をつけろ』のトークイベント中や著作のなかで、著者の尹雄大さんが身体論について話していたのもおもしろかったし(尹さんは格闘技をやっていたらしい)、最近ラジオで「なぜ仏教ではヨガをするのか」という話を聞いておもしろくて、自分も身体感覚をもう少し取り戻したいと思っている。単純に「運動するのっておもしろいのかも」という期もあるが。この春は怪我に気をつけて体を動かしていきたい。

 

4月2日(火) 鼻の穴と小鍋の魅力 イビキってどうやったら治せますか

 

昨日は寝不足で苦しんだ1日だったが、今日はそれなりに眠れてちょっと体調が回復した。睡眠大事だ。今日は早朝からの仕事だったので、いつもより早めの6時に起床。コーヒーを淹れてトーストを焼く。今日も天気は晴れていて、昨日ほどではないけれど気温も高くなりそうだ。

 

7時過ぎには家を出て職場に向かう。朝はほんの少し肌寒いくらいだったので、春の寒暖差を考えるとお昼にはかなり暖かくなるのだろう。わたし自信は暑がりだけど、どちらかといえば暖かい方が好きなのでありがたい。京都の桜は開花がいつもより遅れ気味でまだ八分咲きくらいだ。仕事はけっこう忙しくてあっという間に時間が経ってしまった。

 

 

夕方に仕事を終え、まずはSPOTWORKのマップを開き、近所のタリーズコーヒーでバッテリーを4個補充した。そのあとはかかりつけの耳鼻科に行く。前回もらった花粉症の薬が切れてしまうので、薬を処方してもらいにきたのだ。それに、今日が特別暖かいからなのか、または耳鼻科に来たから意識してしまっているのか、なんだか今日はいつもより鼻がムズムズする気がする。ちょうどいいので、そのことも伝えて耳鼻科の先生に診てもらった。

 

すると突然、お医者さんがわたしの鼻の穴の中の写真を撮って見せてくれるということになった。この耳鼻科に通って3〜4年は経つ馴染みのお医者さんなのだが、なぜこのタイミングで見せてくるんだ?もしかしてなにか異常があるのかな、と不安になる。「わたしの鼻がどんな具合か」なんてことをここに書いて、他人に読んでもらうのはなんだか申し訳ないが、記録させてほしい。

 

わたしの左の鼻の穴の軟骨(鼻中隔軟骨というらしい)が外側に湾曲しているため、左の鼻の穴がつまりやすいとのこと。たしかに、見せてもらった写真では左の鼻の穴が狭かった。お医者さん曰く、成長とともに曲がったものであり、どんな人でも大体曲がっているらしい。「異常はないんですか?」と聞くと、「みんなこんなもんだよ。定規で測ったみたいな真っ直ぐな鼻してる人なんていませんからね!がはは」という返事。じゃあなぜ今日に限って写真を撮ってわたしの鼻の穴を見せてきたの?謎である。この耳鼻科にも医者にもまったく不満はないのだが、本当になんで今日いきなり見せた。

 

まあ、自分の鼻の穴の形がわかったので、自分への理解がまたひとつ深まったということことでよしとしよう。

 

………いやマジでなんで今日見せてきたん??

 

耳鼻科の診察が終わってもまだ時間は17時前だった。今日は夕飯を家で作って食べる予定だったのだが、その前にすこし飲みにいくことにする。最近あまり行けてなかった西木屋町のレボリューションブックスへ。

 

お店に入ると同じく西木屋町の飲み屋さん「夜めしや きみ」のKさんが先に飲まれていた。前回「きみさん」に行ったときにわたしが持っている伊丹十三監督の映画『タンポポ』のBlu-rayを貸しますね、と伝えていたのだが、そのBlu-rayは別の人に貸していて最近返ってきたので「お待たせしましたが、今度持っていきますね」と伝える。

 

わたしは瓶ビールと、1品目に「鯛の桜もち」をいただいた。

 

お酒に合うレボの「鯛の桜もち」

すごい。ちゃんと桜もちなのにお酒に合う。ほぐした鯛の身が上品で、かかったお出汁の餡も上品な味わい。上機嫌でさらに飲んでいると、壁にかけられた黒板に書いてある「肉豆腐」の文字にどうしようもなく心が惹かれる。個人的に居酒屋のメニューに載っていたら絶対に頼んでしまう料理だ。作るのにしばらく時間がかかるということだったが、まだ鯛の桜もちもあるので、ちびちびと飲んでいると、小鍋に入った肉豆腐がやってきた。

 

レボの「肉豆腐」。小鍋に入っているのがいい

 

人間は小鍋で出てくる肉豆腐に勝てない。これがわたしが出した結論である。小鍋ってなんでこんなに魅力的なんでしょう。これで瓶ビールを2本いってしまった。このままでは家に帰ってごはんを作る気がなくなってしまう気がしたので、18時過ぎには店を出た。帰り道の途中にあるコンビニからバッテリーを1個回収した。

 

帰宅して夕飯を作る。といっても作り置きしていた鶏肉のトマト煮込みをアレンジしてのスパゲッティがメインだ。副菜にキャロットラペと蓮根とツナのサラダを作って、次にパスタソースを作る。トマト煮込みの鶏肉を少しほぐしてソースに混ぜ、ナスとキノコを加える。

 

パートナーの仕事が終わるのを待っていたが、お酒が入っていたのもありいつの間にか寝落ちしていて、彼女が帰宅した物音でわたしは目を覚ました。慌ててパスタを茹でて夕食にする。鶏肉とハーブ、ニンニクの効いたソースはとても美味しくてなかなかいい感じだ。今度から定番メニューにしてもいいな。もう少し甘みと旨味をだしたいので少しずつ改良していこう。パートナーにも好評だった。

 

しかし、これに白ワインを合わせたのがまずかった。わたしは普段ビールを飲んでいるのだが、白ワインは飲みやすすぎてカパカパと飲んでしまう。これであっという間にグデグデな酔っ払いの出来上がりである。また寝落ちしてしまった。反省だ。ワインはグラスで2杯まで。心に刻む。お酒飲むとすぐに忘れるけど。

 

23時半ごろに目を覚ましてシャワーを浴び、1時ごろに就寝。調子に乗って飲み過ぎるのはよくない。そしてこの日の早朝4時ごろ、トイレに行こうと目を覚ますと隣に寝ていたはずの彼女がいない。今に行くと彼女が床で寝ていた。理由を聞いたら、わたしのイビキがうるさくて避難してきたらしい。申し訳なさ過ぎる。睡眠外来行ったらイビキって治せますかね?やっぱり一回病院行ってみようかな。

 

4月1日(月) 睡眠失敗 『ZOO』の鑑賞も失敗

 

またもや睡眠失敗の日でした……。

 

昨晩1時前に寝たのだが3時には目が覚めてしまい、そこから眠れなかった。ここ最近深夜まで働くという生活サイクルだったし、体内時計が狂ってしまったのだろう。最近は諦めの境地に入りかけているが、諦めようが諦めまいがQOLが爆下がりである。

 

4時ごろに、寝れないかな、とベッドで目を閉じて寝転んでいると、隣で寝ていたパートナーが「ころす……」と寝言を呟いた。こわ。なんか物騒な夢でも見ているのか。昨晩観た映画『DUNE』でいろんな陰謀や戦闘のシーンを見たからだろうか。ちょっと面白いので、ベッド脇のiphoneのメモに書き残す。

 

やがてパートナーのスマホのアラームが鳴って、彼女が目を覚ましたので、物騒な寝言言っていたよ、と報告すると嬉しそうに笑っていた。嬉しいのか……。

 

わたしも寝室を出て、彼女の淹れてくれたコーヒーを飲み、トーストを齧る。睡眠不足の日は食欲が旺盛になる、と最近の日記に書いた気がするけど、この日は身体がしんどくてあまり食欲はなかった。眠いのに眠れないというのはつらい。しかし無情にも、出勤時間はやってくる。

 

外に出ると天気は晴れわたっていて気持ちがいい。まだ朝だけど、とてもあたたかく、4月のはじまりとしては最高だ。体調はあまりよろしくないがそれでも晴れの日は気持ちいい。仕事中は眠気もなんとか誤魔化せたのだが、休憩時間などは完全に終わっていた。

 

仕事はともかく、今日はもう一つ問題があって、それは今日の仕事終わりに京都シネマで上映中の【ピーター・グリーナウェイ レトロスペクティヴ 美を患った魔術師】という映画監督のピーター・グリーナウェイの作品を日替わりで上映する企画を観に行きたかったのだ。今日の上映作品は『ZOO』。

 

 

「英国式庭園殺人事件」「コックと泥棒、その妻と愛人」など唯一無二の芸術的センスで数多くのアーティストに影響を与えたイギリスの名匠ピーター・グリーナウェイが、動物の腐敗過程を記録することに没頭する双子の兄弟を描いた作品。

 

オランダ、ロッテルダムの動物園で働く双子の動物学者オズワルドとオリバーは、交通事故で同時に妻を亡くしてしまう。車を運転していた女性アルバは一命を取りとめたものの、片足を失った。悲しみに暮れるオズワルドとオリバーは、何かにとり憑かれたように動物の死骸が腐敗していく様子を映像に記録することにのめり込んでいく。やがて兄弟はアルバと親しくなり、アルバも彼らに好意を抱くが……。

参照元:映画.com)

 

 

あらすじの時点で変わっている。前から映画館で『ZOO』、というかピーター・グリーナウェイ監督作品が観たかったので今日のチャンスを逃したくなかったのだが、絶対に寝てしまうし、どうしようと迷う。仕事終わってから近場にバッテリーを4個補充しながらも迷っていたが、やっぱり観たい。

 

ピーター・グリーナウェイ監督作の誘惑には勝てない。多少眠くて集中できなくてもいいや、と観ることにしたのだが、冒頭10分くらいで寝てしまった。耐えられなかった。ほんとにもったいないことをしたし、映画にも映画館にも申し訳ない。ウトウトしては、起きて映画に食らいつこうとしたのだが、中盤はほとんどなにも覚えていない。わたくし4月もアタマから大変な不覚です。途中からでも本当に変な映画なのがわかったし、楽しかっただけに悔しい。

 

という日記を書いていたら、京都シネマで【ピーター・グリーナウェイ レトロスペクティヴ 美を患った魔術師】の1週間の延長が決まっていたので、なんとかタイミングを合わせてもう一度観たい。

 

テンションがさがったまま家に帰って、昨晩作っておいた鶏肉のトマト煮込みを温めて、冷蔵庫の野菜室にあった野菜をグリルして、帰りに買ってきたバゲットを焼いて夕食にした。パートナーも同じくらいの時間に家に帰ってきたので一緒に夕食をとった。栗原はるみさんのレシピと分量やハーブの種類が足りなかったりしていてもしっかり美味しくて、この夕食には満足した。

 

22時半からわたしの好きなジャズドラマーの石若駿がNHK-FMでトランペッターの日野皓正氏と喋るというのでそれを聴きながら日記を書いた。

 

https://www.nhk.jp/p/rs/JR772YK81X/list/

 

シャワーを浴びて、0時ごろに就寝。睡眠うまくなりたい。睡眠外来に通うかな。

 

3月31日(日) ふたりで映画を観たあとは沖縄料理屋へ行く 『デューン 砂の惑星 PART2』

 

前日、というか当日の朝6時ごろにベッドに入って、起きたのは昼の12時ごろ。起きると、パートナーは家にいなかった。彼女は夕方まで仕事で、彼女の仕事終わりで『DUNE 砂の惑星 PART2』をIMAXで見に行く予定なのだった。わたしは前日が寝不足だったので、十分に睡眠をとったわたしは頭がすっきりしてその差が面白かった。

 

映画は夕方からなので、それまでは自由時間だった。コーヒーを飲んで、食パンにバターを塗って食べる。今日も天気がいい。まずは昨日復習しようと思って寝落ちしてしまった映画『DUNE』の1作目を見ることにする。ちなみに『DUNE』は上映時間がけっこう長い。今日の夕方に観に行く予定の『DUNE 砂の惑星 PART2』は上映時間が約3時間あるのだが、この1作目も2時間半ある。腰を入れて観ないといけない。

 

1作目も公開当時に映画館で観ておもしろかったのだが、用語も設定もあらすじもほとんど覚えていない。若い頃は1回映画を観たら、ストーリーから登場人物の名前から、いつまでも覚えていたのだがー思ったが、この記憶もわたしの修正がかかっている可能性がある。それくらい記憶力に自信がない。

 

まあ、逆に言えば、何回同じ映画を観ても新鮮に楽しめるということだ。同じ映画を観るのも無駄ではないと思うのは、おそらく1回目よりも楽しめた実感がある。はじめてこの映画を観たときにはこの世界観がそこまで魅力的に思えなかった。何度見ても発見がある映画はおもしろい。最新作が観られる今夜が楽しみだ。

 

復習した『DUNE』を見終わって、家事を済ませたり、自転車のタイヤの空気を入れたり、身支度を整えていたらあっという間に時間が過ぎた。仕事終わりのパートナーから「直接映画館に向かうよ」との連絡がきた。わたしも映画館に向かうが、時間に余裕がなかったことで、安全運転を信条にしているわたしだったが魔が差してしまった。信号のない道を横切ったら、車線の間の小さなブロックに乗り上げてしまって自転車のチェーンが外れてしまった。映画館が近くて小走りで自転車を押しながら早歩きで映画館に駆け込んだ。

 

しかし、わたしはお昼ごはんを食べていなかったので、チケットを発券してからコンセッションでフードを注文する。ホットドックチュロスとキャラメルポップコーンとドリンクを1杯ずつ。わたしは映画を観るときには通常食べることはしない。買うなら飲み物くらいだ。しかし、今日はさすがにお腹が減ってしまった。こんなに大量に食べ物をシアターに持ち込むのは初めてだ。正直、これはこれでテンションが上がる。

 

しかし、それでもやっぱり映画を観るときなにか食べるのは気が散るのではないかという懸念から、幕間の時間でホットドッグを完食してしまった。彼女はチュロスを食べ、ポップコーンを食べていた。1個もらったけど、キャラメルポップコーンってこんなに甘かった?食べるのを遠慮した。ポップコーン、わたしは塩派だ。

 


www.youtube.com

 

映画が始まってIMAXはいいなあ、と実感する。単純に画面がでかいのはいい。『DUNE 砂の惑星 PART2』はやはりIMAXで観て正解だった。ちなみに今作でわたしが一番「IMAXで観てよかった」と思ったシーンは、画面を覆い尽くすほどの群衆を上から映したシーンで、その群衆のなかを主人公が歩いて進んでいくシーンだった。アクションシーンよりもあのワラワラと人が不規則に動いている映像がとてもよかった。

 

『DUNE 砂の惑星 PART2』は、3時間近い映画にしては、短く感じた。劇中の帝国、フレメン、アストライデ家、ハルコンネン家などのモデルになっている世界史上の国や部族などを想像しながら観れた点もおもしろポイントだった。最近歴史づいているのでこの観方がおもしろい。役者の演技もよかった。専門用語やオリジナルの用語が多すぎるので復習は必須だった。満足。次のIMAXは『オッペンハイマー』かな。

 

 

映画を観終わってから、夕食を食べに行くことになった。しかし、まずはわたしの自転車のチェーンを直さないといけない。コンビニでビニール手袋を買ってきて、チェーンを直した。自転車は駐輪場に置いて、近くの商店街のなかの沖縄料理屋へ向かう。そういえばこの間もパートナーと映画『ハイキュー』を観たあと沖縄料理店に行ったな。今回のお店とは別のお店だが。パートナーと映画観たあと沖縄料理屋行きがち。

 

京都三条会商店街のなかの「かふー」というお店に入った。店内は食堂のようなつくりだが、メニューにはお酒のつまみも多い。わたしはオリオンビールを注文してから、一品料理をとりあえずいただく。太もずく酢とマカロニサラダを食べながら『DUNE』の話に終始した。

 

パートナーは『DUNE』について、「普通の映画なら4回くらい終われるタイミングあった」と言っていて、たしかに納得した。上映時間の長さもさることながら、話の区切りをつけられるタイミングが多かったように思う。しかし、それでも物語は終わらず、ぐんぐんストーリーは進む。先ほども書いたけど一応書いておくと、まったく退屈な時間はなかった。

 

また、わたしもパートナーも人文学が好きなので、「あの惑星のあの感じはきっとイスラム圏の文化ベースだ」とか「あの惑星の文化形成の歴史が知りたい」という話で盛り上がった。このあたりのディテールはおそらく原作小説には書いてあるのだろうが、原作は全6巻で、映画ではその1冊目を映像化したらしい。そう考えると、原作もなかなかにボリュームがある。うーん、原作を読んでみようかな。食事は進んで最後に上海焼きそばを食べたらこれが当たりだった。美味い!ソースの焼きそばも美味しいけど、上海焼きそばには無限の可能性があると思う。メニューにあるとついついたのんでしまう麺のひとつだ。こちらも満足。

 

「かふー」の上海焼きそば 美味しかった

店を出てから自転車を押して帰る。帰り道にSpotWORKのマップを開くと、多めの個数のバッテリー補充依頼が近くのコンビニに出現していた。パートナーとはその場で別れてわたしはバッテリーを補充しにいく。6個のバッテリーを補充して、またマップを見ると、今度は回収の依頼だ。もう回収スポットがマップに出るのを確認すると、行かないともったいないというところまでキテいる。自分でもコントロールできないような感覚がいわゆるギャンブルの熱狂や依存性なのではないかと、パートナ伝えた。この遊びの醍醐味だと思う。そこから3個ほどはバッテリーを回収した。

 

家に帰るとパートナーは風呂に入っていた。明日はいつもより早く出るそうだ。新年度だものな。わたしも明日は朝から仕事なのだが、このあとは連日仕事で料理を作れないので、作りおきをしておこうと思って、鳥もも肉でハーブたっぷりのトマト煮込みを作り始めた。

 

栗原はるみさんのレシピを見て作っていたのだが、家にはローリエもなかったのでバジル・タイム・ローズマリーにさらにハーブ塩を多めに使った。白ワインも必要量の1カップに足りなくて、不足分は料理酒を入れて代用したので、おそらく栗原さんの味とはまったく違ったものになるだろう。まあでも肉を煮込めば大体美味しいから。23時ごろに料理を作り終えて風呂に入って1時前に就寝。

 

3月30日(土) 睡眠不足に振り回される1日 木屋町の深夜食堂に助けられる

 

昨晩、「本当に早く寝ればよかった」と書いたのは、今日十分な睡眠がとれなかったからだ。朝は9時ごろに目が覚めてしまった。眠い。しかし、寝下手なわたしはもう眠れない。今日は昼過ぎから深夜までの仕事だったので、寝ておかないと後がつらい。

 

しばらくはベッドで二度寝したくて目を閉じていたのだが、突然隣でぐっすり寝ていたパートナーのスマートフォンのアラームが鳴った。彼女は、今日は1日休みなのに珍しいなと思って理由を聞いたら「アラームがちゃんと鳴るか試した」そうだ。昨日、アラームに気が付かずに寝過ごしたので、自分のスマホのアラーム機能に不信感を抱いたらしい。ちゃんと鳴ったね、とわたしも二度寝をとりあえず諦めて、ふたりともベッドを出た。仮眠は後でとろう。

 

コーヒーを淹れて、朝ご飯にバナナを食べる。ちょっと日記を書いて、ボーっとしながらネットを眺めていた。

 

 

今これを書いていて、この時間に自分がなにをしていたのかはっきりと思い出せない。ぼんやりしていたのだろう。日記としてはどうかと思うが、この感覚が残せるのも日記だということで残す。

 

 

この時のパートナーは支度をしてPS5の『ホグワーツ・レガシー』をはじめて、闇の魔法を習得するべく、武装したトロールと戦っていた。彼女に「あなたが日記に登場するときは床で寝ているか、闇の魔法で人を放り投げている」と話したら、嬉しそうな顔をして笑っていた。

 

職場から連絡がきて、予定していた出勤時間よりも遅く来ていい、とのこと。ゆっくり眠れるのでありがたいと思い、職場に1時間出勤を遅くする旨連絡して、仮眠をとることにする。

 

はじめはクラシック音楽を聴きながら寝ていたのだが、それでも眠れず、無音にしようと思い耳栓をした。耳栓ってこんなに静かだったのかと思っていたのに、なにか右耳から高音の、小さな音が聞こえる気がする。なんの音だ。気にしないようにすると、よりその音に意識が向かう。そこから「白熊のことを考えないでください」と言われると人は白熊のことを考えてしまうという話を思い出し、どんどん連想が連なって頭のなかが忙しい。そんなこんなで、やっぱり眠れないのだ。2時間以上寝転がってみたが、ついに眠ることはできなかった。仕方がないので、パートナーの持っていた使い捨てホットアイマスクを1枚もらい、20分間目を温める。せめて眼の疲れだけでも。

 

 

今日は眠気でぼんやりしているから仕事中も気をつけないとなーと自分に言い聞かせながら出勤。業務をこなす。仕事をしていると意外に眠気は誤魔化せた。

 

 

それから仕事を終えると深夜1時半ごろになっていた。不思議と全然眠くない。いつもの通りSpotWORKのマップを開いた。今日は週末の深夜だし、バッテリー回収依頼が大量に出ることを期待していた。しかし、実際のマップには作業依頼が少なくて、京都の街中はまだまだバッテリー不足だった。みんなまだ家に帰る気はないらしい。

 

手近にあった作業依頼をこなしてバッテリーを4個補充し、2個回収する。どれもコンビニだ。観光客や大学生くらいの若い人々で賑わっていた。このまま帰ってもよかったのだが、眠気もこないし、明日は休みで、仕事を終えた達成感もある。どこかに飲みに行きたい。今考えると深夜のテンションだったのかもしれない。

 

とはいえ、深夜2時に開いているお店は限られる。この日は木屋町の「D場」へ向かった。3月3日に行って以来だ。

 

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週末、しかも春の木屋町はまだまだ人で溢れていて、お店によっては店の前でお客さんがたむろしていてタクシーの通行が滞っているような状態だ。

 

D場はビルの3階にあるお店だが、行ってみると普通に営業していた。ビールを飲んで、揚げなすの花椒と自家製生地の水餃子を注文して、くつろぐ。わたしが入った時点で、お店にはお客さんが2人ほどカウンターに座っていた。ちなみにD場にはU字型のカウンターしかない。ゆったりムードで心地いい。ちなみにD場は朝5時まで営業しているので、この時間帯でやっと後半戦という感じだ。前回に続いて、夜の深い時間にご飯が食べられるお店があるというのは助かる。

 

わたしの「深夜食堂」ことD場で一杯

 

ほかのお客さんといろいろな言葉の語源の話をした。その流れで「トラウマ」という言葉が英語でもtoraumaと発音することを初めて知った。どうやら「トラウマ」はギリシャ語が語源らしい。D場にいたお客さんは酒の席で「トラウマの語源は日本語の虎と馬」というほら話をしたら割と信じる人がいて、社会実験?的に木屋町のいろいろな人に吹聴していたところ、ある日別の席のお客さんが「『トラウマ』の語源は日本語の虎と馬でね……」と話しているのを聞いたそうだ。おもしろい。わたしたちはその場で、この誤った語源を吹聴していくことを誓い合った。いつか他の誰かから聞くことがあるかもしれない。

 

小一時間くらいしてSpotWORKのマップを見てみるとそこらじゅうにバッテリー回収作業の依頼が乱立していた。「活きのいいバッテリーが出たので」と、会計をして店を出た。そこからは、回収しては新たな依頼が出る。また回収しては新たな依頼が出るというのの繰り返しで、結局15個ほど回収した。週末に夜遊びする京都の人々が家に帰る時間は、大体3時ごろということか。あくまでバッテリー調べた実感だが。背中のリュックサックが重いのでわたしも家路に着くことにした。

 

しかし、小一時間バッテリーを回収をしていたらお腹が減ってきたので、帰りに吉野家牛皿をテイクアウトした。家に帰って、シャワーを浴びて、吉野家牛皿をアテにビールを飲みながら、配信で『DUNE 砂の惑星』の1作目を見る。というのも、明日Part 2を映画館に見に行くので復習しておこうと思ったのだ。

 

気を失う5分前の早朝の吉野家牛皿。正常な判断はできてない

 

見初めて5分くらいまでは記憶があったのだが、気がついた時には窓から朝日が差していた。いつの間にか床で寝ていたようだ。時間を見ると6時前だった。4時半くらいから見始めたはずなので、1時間半は床で気を失っていたようだ。さすがに身体も限界だったか。

 

いそいそとベッドに向かい、やっと念願の睡眠を手に入れた。

 

3月29日(金) 知識を入れるとノイズは増えるけど、卵でとじて美味しく食べて

 

8時過ぎに目が覚めた。昨晩夜更かししてしまったのでまだ眠かったが、今日の仕事は昼過ぎから深夜までなので、あとで仮眠をとることにして起き出し、コーヒーを飲んだ。朝食に超熟の食パンを2枚も食べた。1枚は焼かずに、1枚はトーストにして。個人的な感覚としては、睡眠不足だと食欲が旺盛になる気がする。

 

日記を書いてから、またPS5で『ゴーストオブツシマ』をプレイする。このゲームは対馬に蒙古が攻めてきて、対馬の武士が島を守るために戦うというストーリーだ。今まではこのゲームの蒙古軍の描写はまったく気にならなかったのだが、最近聞いているポッドキャスト番組が歴史をテーマにしており(『COTEN RADIO』)、その番組のなかでチンギス・カンを取り上げていて、知識が入ったせいでなんだか違和感を覚える。それはこのゲームの「蒙古」ことモンゴル族がほとんど騎馬戦をしてこない点だ。

 

エリート騎馬集団を形成したからこそ、世界にその名を轟かせた、という知識をラジオで取り入れたのでこのゲームの「蒙古」が騎馬戦を仕掛けてこないことを自分の頭の中で補足しようとしていることに気が付く。日本の山がちの地形が騎馬に適していないとか、海を渡る際に馬を連れてくることが難しかったとか。うーん、どれもしっくりこない。敵キャラクターとして、「蒙古」を倒せるのだが、「こいつらもしかして手を抜いているのでは?」という仮説がわたしの中で一番しっくりきてしまう。命のやりとりをしているのに手加減をする理由はないのだが。素直にゲームの世界に浸れ。

 

ある程度ゲームを進めて仮眠を取ることにしたのだが、全然眠れない。いつものことだ。しかたがないので、そのまま起きて支度をして昼食にする。この間、韓国土産で食べたブルダック炒め麺がおいしかったので、日本版を買ったのだ。日本版を買ったとさらっと書き流すこともできるが。わたしが韓国土産をありがたがっていたら、パートナーから「それカルディで普通に売ってるよ」と言われたのだ。今度わたしが買ったのはカルボナーラ風味。辛さのレベルも以前のものに比べてちょっと低めとのこと。袋麺を開封すると、ブルダック麺のソースとカルボナーラの粉末が入っていた。厳密にはわからないが、どうやら普通のブルダック炒め麺にこの粉末が入ることで辛さがマイルドに感じられるという仕組みのようだ。つまり辛さはそのままということ?なのか。

 

ものは試し。おそらく、赤くて甘辛いブルダックソースの量を少なくすれば辛さは抑えられる。しかし、そうなると味が薄くなってしまい旨味を損ねるのではないか。覚悟を決めて全てのソースと粉末を入れてみた。食べてみると、たしかにカルボナーラの風味はするが、とても辛い。ちょっとわたしには辛すぎるが、この味の濃さも捨て難い。悩みどころだ。汗をかきながら完食した。

 

ちょっとお腹の具合が心配だが、目は覚めた。そのまま出勤する。今日は天気がよくて、急に暖かくなった。出勤途中に半袖の人もちらほらと見かける。いよいよ本格的に春になるらしい。なんだか嬉しくなる。

 

 

仕事を終えて、職場を出たのは0時半ごろだった。SpotWORKのマップを開いてみる。週末の京都はまだまだバッテリー不足のようで、余っている回収依頼のスポットはひとつも見当たらなかった。こちらも眠いので、近場のコンビニに手持ちの4個をすべて補充して早々に家に帰ることにした。

 

帰りに家の近所のスーパーに寄る。惣菜コーナーに売れ残ったコロッケが一袋だけあった。「20円引き!」というシールが貼ってある。学生の時はこのコロッケでどれだけ食い繋いだことか。そう思い出すと、このコロッケを買って帰らざるをえない。

 

家に帰ると、風呂上がりのパートナーが髪を乾かしていた。わたしは、ただいまと言ってキッチンへ。油の回ったコロッケをアレンジする。アレンジと言っても、大層なことをするつもりはない。めんつゆを温めて、薄切りにした玉ねぎを入れ、そこにコロッケを浸して卵とじだ。これが売れ残りコロッケの最適解では?このあいだマウントスギで食べたコロッケの卵とじが美味しかったのだ。七味をかけて、適当に匙ですくって食べ、ビールを飲む。美味い。

 

コロッケを食べ終えてまたゲームをしてしまった。早く寝ればよかった。パートナーはさっさと寝室へ行った。わたしも遅ればせながらシャワーを浴びて4時前に就寝。本当に早く寝ればよかった。