いぬのいる島

日々、散歩しては迷っている

3月18日(月) ひとつ直って、ひとつ壊れる

 

昨晩は『カラマーゾフの兄弟』を読んでいたら寝るのが遅くなり、深夜1時半くらいになってしまったので、いつもより少し遅めの起床。本日はいつもの仕事は休みだが、友人であるYさんのチーズケーキ店のお手伝いのバイトが昼から入っていた。

 

すでに家を出ていたパートナーが淹れてくれていたコーヒーを飲みながら、フルーツグラノーラを食べる。明後日からの京都の天気は雨がちだということで、晴れている今のうちに溜まっているた洗濯ものを全部洗ってしまうことにする。洗濯機を回している間に日記を書き、家事を済ませて出勤の準備をする。花粉症の症状が強くて鼻水が止まらん。

 

話は変わるが、2、3週間前から我が家の洗面所のミラーキャビネットの照明が点かなくなった。蛍光灯を新しいものに交換しても点かないので、「原因は接触不良かもしれないな」とパートナーを話していた。

 

それでも修理を頼むのが億劫で放置していたのだが、今日支度をしながら「修理の連絡しなきゃなあ」と何気なく照明のスイッチを入れてみたら、いきなり点いた。

 

わたしだって蛍光灯を交換してから、何度も何度も点くか試したのに、それでもうんともすんともいわなかった。なのに、なぜか今日突然明かりがついたのだ。むしろ、なぜいままで点かなかったの?明るくなったからいいんだけど、なんとも腑に落ちない。いや点いたからいいけどね!

 

そんなこんなで、チーズケーキ屋さんに向かう。自転車を駐輪場から出して、一漕ぎ目を強く踏み込む。すると、「バッキ!」と音がして、ペダルが空転する。足を踏み抜くポーズになって危うくコケそうになった。なんとか両脚をついてバランスを保ち「あー、チェーン外れたかな」「出勤時間ギリギリなのにツいてないな」と思って、確認すると、あるはずのチェーンがない。頭に浮かぶ「?」。よく自転車を見てみると、車体の後ろにはまるで金魚の糞のように、自転車のチェーンがくっついていた。チェーンが切れてしまったのだった。

 

出勤間際に千切れた自転車のチェーン

「おお…」という力ない声が漏れ出る。チェーンはわたしがこの場で直すことはできないし、修理に持って行く時間もない。Yさんに自転車の故障で出勤時間が遅れる旨を連絡して、早歩きでチーズケーキ屋さんまで向かう。幸いお店までは徒歩でもいける。しかし、焦るし落ち込む。ここ最近のバッテリー運搬作業で自転車を酷使しすぎたか。たしかにメンテナンス不足だったかもしれない。乗っている最中でなかっただけ、自転車には感謝だ。そして帰ったら修理に持っていこう。それにしても今日は風がめちゃくちゃ強かった。チーズケーキ屋さんまでの道の途中にあった住宅展示場の幟が吹き飛んでいて、そこらじゅうで駐輪された自転車が横倒しになっていた。

 

小走りを交えながらお店に向かい、オープン時間までにはなんとか間に合った。今日はここ最近では特に寒かったが、お店に着いた時には首筋のあたりが少し汗ばんでいた。お店の様子は、この強風と寒さのせいか、今日が明後日には祝日が控えている平日の月曜日だからか、そこまでお客さんは多くなかった。それでも、Yさんと働くのは楽しい。最近ちょっとずつ接客業の楽しさと難しさがわかってきたと感じている。

 

夕方まで働いて退勤。帰り際にYさんから、またもや薪火野さんのところのパンをいただいてしまう。これでまた明日からの朝食は薪火野パンを食べることができる。もらってばかりで申し訳ないが、美味しいものをいただくのは嬉しいのでとてもありがく素直に頂戴する。今度なにかおいしいものでお返ししよう。

 

まっすぐ家に帰り、近所の自転車屋さんに修理に持って行く。見てもらったら、やはりチェーンが伸びてしまっていたようだ。3年くらい換えてなかったものなあ。無理させたなあ。自転車のチェーンは消耗品だと頭ではわかっていたのだが、蛍光灯と同様、億劫でメンテナンスに出していなかったのだ。自転車屋さんはその場ですぐに直してくれて、10分くらいで乗れるようになった。ありがたい。わたしのロードバイクは10年以上ずっと乗っているのに、メンテナンスが不十分なので、あちこちガタがきていると言われた。パーツを交換すればまだ乗れるとのことなので、今度思い切って大規模メンテナンスに出してみよう。

 

自転車屋さんにお礼を言って、そのまま夕食の買い出しへ。スーパーでは野菜が安かった。冷蔵庫の中の残り物の記憶を思い出しながら、献立を作っていく。帰宅してから、調理開始。

 

今晩は、「菱田屋」レシピのニラ玉に、冷蔵庫で余っていたカニカマともやしとキノコを加えた炒め物。「菱田屋」的なポイントは、卵3個を使い、それをこまかくほぐすことなく固まりのままにしておくこと。これが食べ応えに直結するとのこと。味付けは塩と鶏ガラスープとシンプルだ。さらに安売りの豚肉(98円/100g)とシソの大袋(98円)が安かったので、豆腐をシソと豚肉で巻いて、醤油ベースの甘辛だれと絡めて豆腐の豚シソ巻きも作った。余った豚肉とシソを一口第二切って、甘辛ダレにこれまた安かったエリンギを太めの拍子切りにして足し、お酢を加え炒めてもう一品。汁物は余り物のトマトとキノコを入れた味噌汁を作って完成だ。ちょっと塩分が多いかも。

 

調理が終わってもパートナーが帰ってこなかったので、ノートPCで映画を見ていた。淀川長次が「イギリスを代表するエレガントな狂的天才」と評した、ピーター・グリーナウェイ監督作品だったのだが、「すごい変態だ……(褒め言葉)」という感想で、超おもしろい。

 

変態的に美しく、狂っていておもしろい映画を見ているとパートナーが帰ってきたので一緒に夕食をとる。彼女と一緒にお腹がいっぱいになるまで食べて、きょう1日の出来事を話す。食後、彼女はしばらくこたつに入ってスマホを見ていたのだが、眠くなってきたと言い始めたので、すかさずお風呂の湯を沸かす。彼女は渋々といった感じで風呂に入った。

 

わたしも風呂を済ませて、『カラマーゾフの兄弟』を読む。彼女は食器を洗ってくれて、先に寝室に向かった。わたしもまもなく眠気で読書が進まなくなってきたので、就寝。今日はバッテリー作業ができなかったな。