いぬのいる島

日々、散歩しては迷っている

5月13日(水)お弁当とテラリウム

 
 朝は7時ごろに起きた。久しぶりに夜中に目が覚めてしまい眠れなくなったりというのもなく、締切に追い立てられるような夢を見なかった。ということで寝起きがよかった。コーヒーを入れてしばし飲む。Aちゃん(自主隔離でウチに同居中)も今日は出勤で、起きてきた。まだ冬もののシーツを使っていたが、さすがに暑いので洗う。洗濯機を回しながら、ベランダに干している洗濯ものを取り込む。よく乾いている。今日は涼しくてとても気持ちがいい日だ。Aちゃんは朝食にコーンフレークを用意していて、食べる際に「親知らず抜歯のダメージが怖いので、本来はザクザクという歯ごたえが好きだけど本日はふやかして食べる」と宣言していた。その後感想を聞くと「ふやかしても悪くない」とのこと。
 
 ブログの更新をして、11時すぎくらいに家を出ることにした。今日は白楽天町界隈のお店が出しているお弁当を予約していたので、それを買いにいくのだ。その前に、京都経済センターこと、SUINAにある大垣書店本店に寄る。白楽天町のお弁当の即売所がとても近いので、昨日、三条の大垣書店になかった『クリティカル・ワード 文学理論』を探してみて、なかったら注文しようと思っていた。昨日Amazonで一瞬在庫が復活していたのだが、こういう時だし、多少時間がかかるとしても実店舗で買いたいと思ったのだ。(このブログではわかりやすさを優先して、書籍などの紹介の意味でAmazonのURLを挿入している。ご了承お願いしたい)しかし、店舗に行ってみると、平積みにされて3冊も置いてあった。嬉しい誤算だ。やっぱり探してみるものだなと思う。そしてこれからも本は本屋で買うことを決める。積ん読は多いが、この幸運を祝してまずはこれを読もうと誓う。
 
 お弁当の即売所にいくと、けっこう人がいて、お弁当を買い求める人の多さを知る。この白楽天町のお弁当の即売所は、烏丸四条の南西ブロックのあたりの10店舗が一箇所の即売所でお弁当を販売しているもので、わたしは以前四条駅を通勤で利用していたので、このあたりのお店に馴染みがあり、買いにきたのだった。京都で有名な「スパイスチャンバー」さんなども出店していて、ランチは700円(ディナーは1000円か1500円)で10店舗からお弁当が選べるので、手軽に嬉しい企画である。
 
 
 わたしはネットで「希味」のお弁当の予約をしていた。予約した人と一般の人のレーンは別になっており、かなりスムーズだ。名前を言ったらすぐに対応してくれて、さらに「予約の人にプレゼントです」と言って、多肉植物のテラリウムをもらった。けっこう嬉しい。
 
 家に帰ってお弁当を食べ、これが700円は安すぎる!美味しい!とひとり感激しながら、もらったテラリウムを愛でる。最近、殺風景な部屋に花を飾り始めたので、さらに住民が増えて嬉しい。
 
 ちょっと調べてみると、テラリウムが生まれたのは19世紀のロンドンだそうだ。それは偶然の発見とひらめきから世界中に広がったようだ。自然のなかにある植物をなんとか持って帰りたいと思った人々の熱量があったのだ。お弁当も、お店の味を家に持って帰るという意味ではテラリウムではないか。京都はチェーン店のお店も多いが、個人でやられている飲食店もとても多い。そこには店主と客との交流があり、それらが相互に影響しあってお店の個性が育まれていく。もちろん飲食店でなくっても同じだが、「食べる」という営みはとてもプリミティブな行為でもあって、「同じ釜の飯を食う」という表現があるように、結びつきを強めやすいような気もする。そういう意味ではその場所で、その独自の性質とまわりの環境でそのお店は育ち、そこから食料を得ていることが、植物と採集の営みに見えてきた。たしかに苦しい現状であるが、テラリウムが世界に広がったように、馴染みのお店の味を家で楽しんで、それが広がったらいいなと思う。
 
 それから『まんが道』の第4巻を読んでいた。気が合う二人でやるのは、ひとりでやるよりいいことが多い。ついに『まんが道』愛蔵版を全巻読破した。とてもおもしろかった。唐突に挟まれる満賀のネガティブモノローグがすごくいい。漫画が好きな子どもにはドラえもんとこのまんが道を与えたいと思う。
 
 17時を過ぎてから、夕食を作り始める。豆腐と小松菜で味噌汁を作り、一昨日の残りのめんつゆで長芋のバター焼きを味付け。まだめんつゆが余っていたので、えのきを刻み、めんつゆで煮て手作りなめたけをつくる。そして冷凍庫にあった鶏モモを解凍して、酒と塩コショウで下味をつけ、それを小麦粉をまぶしてから焼き、醤油とみりん、山椒で味をつけて鶏モモの山椒焼き。あとは甘長唐辛子を買っていたので、蒸して鰹節と醤油で味をつけた。これで夕食完成だ。
 
 Aちゃんを待っている間、『クリティカル…』を読む。おもしろいな。味噌汁を温めていたらAちゃんが帰ってきた。相当疲れていた、しばし仕事のゴタゴタの概要を聞く。風呂に入り、日記を書いて寝た。